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心の理解
虚偽記憶症候群
False Memory Syndrome
実際には起きていない出来事を、まるで本当に経験したかのように鮮明に記憶してしまう現象です。私たちの記憶は思っているよりも不完全で、外部の影響によって変化しうることを示す概念です。
詳細説明
虚偽記憶症候群とは?
虚偽記憶症候群は、実際には経験していない出来事を、まるで起きたことのように確信して記憶してしまう現象です。単なる勘違いとは異なり、本人はその記憶が完全に本物だと固く信じているところが特徴です。
なぜ虚偽記憶が生まれるのか?
私たちの記憶は録画テープのように正確に保存されるわけではありません。記憶は思い出すたびに再構成されるプロセスを経ます。このプロセスの中で、他者の話や写真、質問の仕方といった外部情報が記憶に混ざり込んでしまうことがあります。
エリザベス・ロフタスの研究
この分野の代表的な研究者であるエリザベス・ロフタス(Elizabeth Loftus)は、「ショッピングモールで迷子になった記憶」のように実際には起きていない出来事を繰り返し示唆すると、人々が本当にそのような出来事があったと信じるようになることを実験で示しました。
こころの健康における意味
虚偽記憶は、カウンセリングや心理療法においても重要なテーマです。過去のトラウマを探るとき、不適切な誘導質問が存在しなかった記憶を作り出してしまう可能性があるからです。こころは、記憶のこうした特性を理解することが、自分自身や他者をより深く理解する助けになると考えています。大切なのは、記憶が間違っている可能性を開いておきながらも、自分の感情的な経験を大切にするバランスのとれた姿勢です。
💡 日常の例
幼い頃の家族旅行で特定の出来事があったと確信していたのに、家族全員がそのようなことはなかったと言う場合が、虚偽記憶の一例です。
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このコンテンツは教育目的であり、専門的な医療診断の代わりにはなりません。